今回はリードタイムの異なる製品シリーズをコンテナ共積みの引き合いがあったので、別々に進めましょうとオファーして受注が2倍になった英文メールを公開します。
経緯を含め、後から解説しますので、まずは英文を見てみましょう。
オファーメール例文
Dear Mr. X,
Thank you for your new order!
We are really happy to hear that.
We have one concern.
As you know, A series lead time is very long, about 7 to 8 months. On the other hand, B series lead time is around 3 to 4 months.
We are afraid that if we combine A & B in one container, we might miss a sales chance for B.
Would you please consider to separate A & B?
For your information, attached is the container plan for each series.
Our proposal is ;
1 x 20 FT container with A series
1 x 20FT container with B series
Looking forward to your reply.
Thank you and have a nice weekend!
Best regards,
Kuniwo
オファーの背景
なぜこんなオファーをしたかと言うと、受注が沢山欲しかったからです!!!
これはこっち側の都合なのですが、8月決算なので A series はリードタイムが長く、今期の売上に入りません。一方、B series は今期の売上になります。
また、A series のリードタイムに合わせて B series を手配すると1サイクル分 B series の販売機会を逃すことになります。これはお客さんにとっても良くないな、と考え、今回のオファーをすることにしました。
参考までに、納期回答の英文例はこちらを参照してください。
では例文の解説をしていきます。
Thank you for your new order!
今回は先にオーダーを出してくれたので、お礼を言います。常に感謝の気持ちを忘れてはいけません。
追加オーダーすることのメリットを説明する
受注が沢山欲しいのはこちらの都合です。ですが、相手がありますので一方的な押し付けではいけません。
お客さんにとってのメリットは何か、を説明します。
先に書いた通り、A と B を一つのコンテナに共積みすると、リードタイムの関係で B の販売機会が 1 サイクル分ロスします。これはうちに取ってもお客さんに取っても痛い機会損失です。
ですので、販売機会を逃さないようにリードタイムの異なる製品を分けて考えませんか、と提案しました。具体的には A series で 20FT コンテナ x 1、B series で 20FT コンテナ x 1。当初のオーダーは A・B合わせて 20FT x 1 だったので2倍になります。
更に、各コンテナごとの vanning plan も提示し、数量を明確にしました。
自分で言うのもなんですが、至れり尽くせりですね。
ここまでやったら、後はお客さんの回答待ちです。この日は金曜日でしたので、"Have a nice weekend!" とメールを締めくくりました。
お客さんからの回答
月曜日に出社し、メールを立ち上げるとお客さんからこんな回答が来ていました。
Dear Kuniwo,
We annihilate order 1.
We’ll make two orders: order 2 for B series, order 3 – for A series with long production term.
Best wishes,
Mr. X
もうね、朝一でガッツポーズですよ!お客さんってありがたいな、と心から感謝しました。
当初の order 1 を取り消して、新たに order 2 と order 3 を出すと言う意味です。order 2/3 共に 20FT コンテナですので、最終的に 20FT x 2 で確定しました。
しかし何やら物騒な単語が・・・
annihilate
ロングマン現代英英辞典より
1. to destroy something or someone completely
2. to defeat someone easily and completely in a game or competition
いや、そんな勢いで order 破棄しなくてもいいんじゃないかと・・・
さすが「おそ〇シア」と呼ばれる国です。