貿易、特に輸出に携わっている方は、現在のコンテナ不足と運賃高騰に頭を痛めていると思います。自分もその一人です。
特に CIF 契約の場合は運賃込みの価格ですので、見積した際の運賃から大幅に上がると採算が取れなくなってしまいます。向け地によっては2倍どころではなく ボッタくり 値上がりしているものがあります。
本来であれば、契約後に運賃上昇分をお客さんに追加で依頼しても全く相手にされないのですが、今はそんな事も言ってられません。
参考にと思い、additional shipping charge を accept してもらうことに成功した英文メールを公開します。一部フィクションですのでご了承ください。
運賃追加負担依頼英文メール
Dear Mr. X,
We hope you, your family, and your team are fine and safe under this difficult situation.
Today, I have to tell you an uncomfortable request.
As you might know, shipping cost increase is insane these days. We checked current cost to prepare your shipment, and found it is almost 4 times of original cost!
When we checked the cost to prepare P/I, it was around $2,000 but now it is $8,000! Below is the comparison of the cost.
Some people say it will be better in March, but nobody knows.
Would you please consider to share the shipping cost difference of $3,000 this time? It is nobody’s fault, but too big to burden just by us…
Thank you for your consideration in advance.
Best regards,
Kuniwo
Ocean Freight は限りなくリアルな数字です!
この金額、端数を丸めただけでほぼ実際の金額ですからね。3カ月で4倍って・・・とんでもない ボッタくり 値上げですよね!
"YES" と言わせる駆け引き
この英文、丁寧にお願いしているようで、実は脅しをかけています。
Some people say it will be better in March, but nobody knows.
ここがポイントですね。
「払ってくれないなら運賃が安くなる(と言われている)3月以降に出荷するけど、そこまで出荷が遅くなってもいいの?」
とほのめかしているわけですね。
普通に考えれば、こんなもの払ってくれるわけはありません。ですが自社だけで負担することは正直無理です。利益が吹っ飛びます。ですので、どうしてもお客さんにも折半してほしい。ですので、"YES" と言わざるを得ない状況を作り出したい。
で、「金払ってくれないなら出荷を遅らせる」と脅す事にしました。
性格が悪いと言われるかもしれませんが、これも駆け引きです。ダメならダメでしょうがないですが、言うのはタダです。言わなければ自社で全額負担して利益を吹っ飛ばすだけです。
こう言った駆け引きが海外営業の難しくもあり面白いところですね!