TOEIC 900点超えの猛者は Twitter でよく見かけます。すごいな、と思いますし、大変な努力をされたことは間違いないです。
私も900点を超えているので、英語学習のコツを聞かれたりします。ですが、明確に「これだ」と言えません。
英語が話せるようになりたいな、と思われている方は、学生さんや社会人の方が多いのではないかと思います。
期待して読まれると申し訳ないので最初に謝っておきますが、私の英語学習経験が特殊すぎて、他の方にあてはまるとは思えません。
ですが、何か参考になることもあるかと思いますので、私の英語学習遍歴を書いていきます。
目次
小学生 : ローマ字で日記を書いていた
私の通っていた小学校では、数か月に一度小学校に来るAET(Assistant English Teacher) という制度がありました。その時に人生で初めて外国人を見ました。
なぜかこれに感動して、自分も英語が話せるようになりたい、と思ったようです。良く覚えていませんが。とは言え、小学生ですので、単語も文法も知りようがありません。
何かしたかったので、担任の先生に頼んで、日記をローマ字で書くことを認めてもらい、毎日続けました。
“Kyou wa AET no sensei ni aete tanoshikatta desu.”
こんな日記を小学校4年生から書いていました。
中学生 : テストは100点で当然
小学校4年生からローマ字で日記を書いて来ましたが、いよいよ本格的に英語を学習することになります。
ですので、英語に対する苦手意識などまったくなく、むしろ楽しくて仕方なかったです。中学校の英語なんて簡単ですよ。単語と文法覚えればいいだけですから。日本語を覚えるよりはるかに簡単です。
学校のテストなんて100点取って当たり前だと思っていました。95点取った時はもう死にたくなりました。何でこんな簡単なことを間違えるんだ、と。
私の住んでいる地域では、中学3年生になると新聞社主催の模試があり、教科ごとに100点を取った人の名前が新聞に載りました。今では考えられないですけどね。
この模試が年に4回あったのですが、英語だけは4回とも名前が載りましたよ!
まあ、こんなもんだろう、と思っていました。
高校生 : 理系科目を切り捨てて英語に特化
高校生になると、当然ですが英語もより難しくなります。進学校ということもあり、基本的に受験対策の「お勉強」です。授業には特に問題なくついていけました。
一つ、良かったのか悪かったのかわかりませんが、私は数学が致命的に出来ず、一学期末の校内模試で520人中500位と、狙っても出来ないところまで来てしまいました。
もう数学捨てて、英語頑張ろう。
高校一年の夏休み前に、英語全振りに特化することに決めました。
そうすると、英語は授業だけじゃ物足りなくなりました。本屋で意図的に「これ難しいな」と思った参考書を買って、黙々と問題を解いていく、間違ったらなぜ間違ったのかを見直す、ということをひたすら続けていきました。
数学を切り捨てたついでに、生物/化学も切り捨てたので、英語に集中できます。次々と英語の参考書を解いていきました。
今でも大学受験用の「赤本」ってありますよね?行きたい大学があったので、その赤本を学校から借りて高校2年生の時からやっていました。3年生になる頃には、もうやりすぎて、赤本の問題を暗記してしまっていました。
ただ、進学校の恐ろしいところは、たまにとんでもないヤツがいるんですよ。自分はそこまでやっていましたが、英語で学年1位を取れたことはありませんでした。そんなに気にしていなかったですけどね。
大学生 : 帰国子女との実力差に挫折
無事志望校に入学し、専門的に英語を学ぶことになります。が、ここで英語学習人生初の壁にぶち当たります。
ここまでの流れでわかると思うのですが、私のしてきたことって「受験勉強」なんですよね。ですので、読み・書きは誰よりも出来る自信がありましたし、実際出来ました。
ですが、聞く・話す。これができない。
更に、外国語学部ですので、帰国子女もたくさんいます。ヤツらは入学した時点でもう英語ペラペラです。
完全に負けたと思いましたね。授業でも教授の話がなかなか聞き取れない。まずはリスニングを鍛えないとダメだな、と思いました。
ですので、リスニングの授業は真剣に受けました。リスニングとスピーキングの授業はセットになっていました。前半はLL教室でリスニング、後半は一般教室でアメリカ人教授相手のスピーキング授業です。
2年間この授業が続いたおかげで、ようやく3年生の頃にまともに話せるようになりました。
実際に聞いて、話して、を繰り返して、ようやくまともに話せるようになったわけですが、これが本当に大変でした。
社会人その1 : 1年目にアメリカ長期出張に出される
最初に入った会社は輸入商社だったのですが、1年目の12月からいきなりアメリカの子会社に出張になりました。アメリカで現地のサプライヤー開拓です。
ひたすら電話をかけまくり、FAXを送りまくる、という日々でした。結果的に、物凄く英語力、特にリスニング・スピーキングが鍛えられました。
社会人その2 : 毎日英語メールが50件
次に転職した会社は、アメリカの子会社を通じて大手企業と取引していました。何故か一番大変な部署に配属になってしまいました。
出社してまずパソコンを立ち上げると、新着メール50件・・・しかも全部英語・・・更に、どれもこれも今日中に回答しろ、と。
嫌がらせかな、これ?と最初は思っていましたが、どうやら本当のようです。メールを読み、関係部署にメールを展開するだけで午前中終了です。
午後からは、案件によっては関係部署と打ち合わせです。そんなこんなで夕方になってしまいます。ここから一気に50件のメールに英語で返信していきます。
終わったー、と気が付くと22時。
このタイミングが悪くて、アメリカ側が動き始めてしまいます。うっかり電話がかかってくると、またそこから新しい仕事が増えます。
ようやく終わって、時計を見ると深夜2時。当然電車もありません。タクシーで帰るのはお金かかるので嫌です。で、ロビーのソファーで始発まで寝て、始発で帰って仮眠・シャワーを浴びてから出社という地獄のような日々が続きました。
この時に会社で受けたTOEIC で初めて900点超えました。
ね?特殊すぎて全く参考にならないでしょ?
一つだけ言えることがあるとすれば、どうしても英語を使わなければいけない環境を作る、というのが一番近道なのかな、と思います。
今はオンライン英会話もありますし、方法は色々あります。
英語を使わなければいけない環境を作って、最初は出来なくても続けていくことが上達のコツだと思います。