海外旅行で良く遭うトラブルはスリや置き引きです。ですが、それ以外にもあの手この手で狙ってくる輩はいます。今回はネタのため敢えてそう言った手口に引っかかってみたお話です。
ある時ルーマニアのブカレストでホテル周辺を一人で散歩していると、二人組が声をかけて来ました。
「こんにちは、私たちはこう言う者ですが、ちょっといいですか?」
何やら身分証明書らしきものを見せられましたが、一体何なのかわかりません。見たところ、それなりの身なりをしていますが、相手を油断させるためでしょう。
「最近このあたりで観光客を狙った犯罪が増えていますので、注意してください。」
ここまでは、まあ理解出来ます。
「ところで、現金いくら持っていますか?」
もう意味がわかりません。
自分はスリとか強盗に備えて大金は持ち歩かず、財布には大体$50 or €50くらいしか入れていませんでした。それとは別に、ポケットに$100 or €100 をいつも持っていました。万が一の時に、取りあえずホテルまでタクシーで帰れるようにです。
ですので、仮に被害に遭っても大した額じゃないし、ホテルもすぐ近くだから何かあっても歩いて帰れるので、面白そうだから、敢えて引っかかってみることにしました。
「€50くらいですけど。」
「念のため確認させてもらっていいですか?」
何が念のためなんでしょうか?
まあ、面白そうだからいいや、と思って現金を渡しました。
彼らはお札を数える振りをして、一枚抜き取りました!見事な手際でしたね。バレてますけど。
ああ、そう来るのね、と。このパターンは今まで経験したことが無かったので、新鮮でした。
ただし、余程のお人好しか、自分みたいにネタだと思ってわざと引っかかる人くらいしか相手にしてもらえなさそうですし、同じ場所で何回もやっていたらすぐに通報されそうで、凄く効率が悪そうな手口です。また、その場でバレて返り討ちに遭う可能性もあります。余り賢い手口だとは言えませんね。
そんな事を考えていたら、お札を返してくれて
「ご協力ありがとうございました。良い旅を!」
あなた達に遭わなければよい旅だったんですけどね!
バレないようにお札を抜き取る練習を何回もしたのかと思うと、何だか笑えてきます。もう少し前向きな努力をしようよ・・・
最初から人を疑ってかかるのは何だか気が引けますが、実際のところ海外旅行中に声をかけてくる人の80%以上は悪意ある人なので、余り相手にしない方がいいですよ。
堂々としたスリに遭った!(ルーマニア)
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